編み物と卑屈

アラサー女性の生活と思考、そして時々心理学

ブランケット症候群なのである

淡い黄色で、綿100%のやわらかい毛布。

今も、膝の上に乗っています。

これは、私にとって生活必需品です。

 



ブランケット症候群

 

毛布に限らず、ぬいぐるみやタオルなどに執着を示す状態をさします。

正式な疾患名ではなく、あくまで世間で呼ばれている状態名です。

 

スヌーピーのライナスが常にブランケットを持っていることから、「ライナスの毛布」と呼ばれたり、「安心毛布」と言われることもあります。

 

 

さて、私は完全なるブランケット症候群患者です。

 

 

今から20数年前、私が母のお腹の中にいたころ、母は生まれてくる赤ちゃんのために、ある毛布を買いました。

 

黄色くてふわふわの、綿の毛布です。

 

 

 

……まさか母も、我が子がその毛布を20数年も持ち続けるとは思わなかったでしょう。

 

乳幼児期から、私のそばには毛布がありました。

言葉では説明しづらいのですが、触ったり匂いを嗅いでいるととても安心して、気持ちが良いのです。

なんで皆毛布に触らずに生きていられるんだろう、と思うほどです。

朝起きて私が一番に思うことは、いつも「毛布はどこだろう、触りたいな」なのです。

 

毎晩一緒に寝て、家族旅行には持っていき、上京したときももちろん連れてきました。

疲れると毛布に触りたくなります。

疲れていなくても、そばにあるだけで安心します。

 

そして、なんやかんやでアラサーに。

 

さすがに、恋人と同棲でも始めたら毛布離れするだろう、と母は目論んでいたらしいです。

ですが、そうはなりませんでした。

 

私のパートナーがあまりに人格者だったため、私のブランケット症候群にも理解を示してしまったのです。

 

毛布中毒を馬鹿にするどころか、ブランケット症候群について調べ、「触ってると安心するんだね」「感触とか匂いが変わっちゃうと不安になるんだね」と共感し、尊重してくれるのです。

 

 

ブランケット症候群がいかに恐ろしいか、わかってくださったでしょうか笑

 

他の人から見たら気持ち悪いのかもしれませんが、何しろ人生の中で「毛布がない」状態を体験したことがないので、この年になっても毛布と一緒です。

 

さすがに、初代毛布はボロボロになってしまったので、数年前から、同じく黄色くて綿100%の、2号毛布があとを継いでくれています。

この2代目襲名もなかなか大変で、長い時間をかけた末に、ようやく移行することができました。

 

 

正直、世間体さえ気にしなければ、今の状態を治したいというわけではないし、この毛布を手放すつもりもありません。

ブランケット症候群で困ったことはあまりないし、毛布から得られる幸せの方が大きいからです。

 

 

ですが、この状態の背景に何があるのか、それは考えていきたいなぁと思います。

 

心理学的には、「移行対象」という概念があります。

「乳幼児が成長し、母親から分離していく時に、母親代わりにぬいぐるみや毛布を愛着の対象にすること」を指します。

どうやら、ブランケット症候群という現象には、ここらへんが関わってきそうです。

それから、私の場合は、感覚の敏感さとか、こだわりの強さとか、そういう所も影響している気がします。

 

 

 

まあ、なんにせよ、しばらく毛布は手放せそうにありません。

あと20年もしたら3代目を探さなくてはいけませんから、皆さんオススメの黄色くて綿100%の毛布があったら教えてください。

それから、もし私と同じくブランケット症候群の方がいらっしゃったら、「触ってるとほっとするよね~」と笑い合いたいです。

 

それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました。