港町出身だからか、波を見るのが好きです。
帰省すると、いつも海岸に行って、生き物のようにうねる水面と、浜辺をなでる波を見ます。
見ていて癒やされるのももちろんなのですが、波の音も良いものです。
よく効果音として使われる、「ザパーン」という音だけでなく、もっと、海の底から聞こえる、低く轟くような、力強い波の音が好きなのです。
さて、「波」という言葉は、「気分の波」という言い回しでも使われます。気分の上がり下がりのことですね。
ここでの「波」は、自然の波というより、波形みたいなイメージなのかな?
気分の波、という視点から言えば、今少し、私の気分の波は落ちてます。
月経前はいつも気持ちが落ち込みます。そこに、仕事のあれこれが重なって、ぐるぐると思考が止まらなくなります。
パソコンに向かい合っても、なかなか書きたいことが思いつきません。
まあ、私の波は置いておいて……
自然現象の波は、いったいどうして起こるんだろう?
気になって調べてみると、どうやら
①月の引力によって潮の満ち引きが起こるから
②風によって水面が動かされるから
という2つの理由があるようです。
風のほうはなんとなくイメージできますが、月の引力については、スケールが大きすぎて、私には想像がつきません。
まさか、地球だけにとどまらず、月まで関わってくる話だなんて……。
宇宙の神秘のようなものが感じられます。
私たちの気持ちの波も、自然の波と同じように捉えるべきなのかもしれません。
感情というのは、月の引力と同じくらい、神秘的で力強く、不思議なものです。
だから、そんな神秘的なものを身に宿している私たちが、波のように揺れ動くのも、無理のないことなのかもしれません。
波を見るように、自分の心から少し距離を置いて、その満ち引きをありのまま観察してみると、頭の中がしんと静かになる気がします。
これからも、私の気分は、あがったり、さがったり、波を繰り返していくことでしょう。
不思議な自然現象を眺めるように、その動きをゆったりと観察していきたいと思ったのでした。